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zoom RSS 「グレート・ギャツビー」フィツジェラルド著/野崎孝訳

<<   作成日時 : 2011/06/05 22:35   >>

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画像解説によると、著者自身がこの作品のテーマについて「ギャツビーを貫く観念は、貧乏な青年は金持の女と結婚することができないということの不当さだ」と語っている。それだけだと浅く聞こえるが、実際のところ、

やっぱり浅い。だがそれがよい。

舞台はニューヨーク。語り手の独身青年は、資産家の出身ではあるものの実直な田舎気質が強い。学友夫妻はもっと資産家で都会育ちで華美や浪費が身についている。そこに登場する本編の主人公ギャツビー。学友夫妻を上回る派手な暮らしぶりで社交界の中心となる。だが、経歴や蓄財の手段が怪しい。

で冒頭のテーマにつながって、ギャツビー氏が必死こいてリッチな暮らしを演出してるのはある女性に近づくのが目的だというストーリーである。

文句を言うとすればいくつもあって、ストーリーのテンポが一定じゃないとか、登場人物の行動に根拠が弱いとか、訳文がオーバーアクションで読みにくいとか(^^)いろいろ。

しかしそーいった欠点を超えて本作が戦後に紹介されてブームに近い読まれ方をしたり映画化されたりした魅力は、著者フィツジェラルド自身の生き様がギャツビーに投影されて全体に哀愁が漂っているのと、こまかいところでは、資産家のイヤな面を活写してビンボーな読者の溜飲を下げ、また、シーンによっては印象的な描写がキラリと光る。


<引用はじまり>

 彼はワイシャツの一束をとりだすと、一枚一枚ぼくたちの眼前に投げてよこした。薄麻のワイシャツ、厚手の絹のワイシャツ、目のつんだフランネルのワイシャツ−−−それらが投げだされるままにひろがって、テーブル一面に入り乱れた色とりどりの色彩を展開した。ぼtくたちが感嘆の言葉をはくと、彼はさらに多くをとりだしてくる。柔らかい豪奢な山がますます高くなってゆく。さんご色や、淡緑、藤色に淡い橙、縞あり、雲形あり、講師縞あり、それらにイニシアルの組み合せが濃紺色ではいっているのまでがある。

<引用おわり>

<自問自答はじまり>

好きな異性を手に入れるためにはこれくらいしないといけない。手に入るならシャツくらいどっさり買うが。いやそういう問題じゃなくって。

<自問自答おわり>


そんなわけで、本書の正しい読まれ方は、映画化に伴う一過性のブームが過ぎてほとんど忘れられた作品となることにより、作品自身がギャツビー氏あるいは著者フィツジェラルドの一生をなぞって経過する、というものである。しかるに村上春樹氏が積極的に支持してるもんで、まだ墓には入ってないようですね。




(昭和49年発行・平成元年購入、新潮文庫)

本記事筆者が買ったときはほとんど墓に入りかけてました(^^)

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