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zoom RSS 「黒い雨」井伏鱒二

<<   作成日時 : 2006/08/06 22:49   >>

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画像この記事をアップロードする8月6日がたまたまウチの書棚の並びが本書を紹介する順番になっているのは、たんなる偶然にしても気が重い。

原爆をテーマにした作品である。
なにしろ一瞬にして十万人単位の人命が奪われた災厄だから、ドラマ性を高めようとすればいくらでも高められるところを、本書では実際に事に当たった手記を引用する手法を中心に、日常の行動に近寄せる意図を以って描いていると思われる。

実のところ、8月6日ないし9日の原爆投下日の式典がニュース映像では、きれいに整えられた会場での、自治体首長や地元の子供による献辞が伝えられて、なんだかコンパクトにまとめられた歴史的な出来事のような印象を受ける。
しかし惨事を構成するのは実際に事に当たった人々である。
といったようなことが、本書を読むとあらためて伝わる。

それにしても本書を読む行為は、娯楽としての読書からは遠く、かなりつらい作業である。“新潮文庫の百冊”に入ってなければ本書には手を出さなかっただろうし、著者の本来の作風は異なったものであるはずなのに他の作品を今まで読まなかったのは、本書の印象があまりにも息苦しいものだったからだ。

一般的にはしかし、自治体の広報やマスコミの報道を離れてなにごとかの事実に自分なりに当たろうとすれば、なにがしか不愉快だったりグログロだったりな資料に当たる必要は発生してくる。本書のテーマとは離れて、たとえば同和問題だって、役所のステイトメントのような単に差別意識の問題ではなくて、実は既得権益と結びついたものだということは、社会に出て初めて知ったことだしね。

教科書や学生へ向けた読書ガイドみたいに本書を必読書に挙げるつもりは全くない。読むべき本、といったカテゴライズで本を薦めるのはヨクナイ。WOWOWでスターウォーズを観ている方がずっとマシである(←今日ちょうど全話放送してるのでシメとしてみた)。



(昭和45年発行・昭和54年購入、新潮文庫)

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